夢の高速鉄道となるかリニアモーターカー


実用化したHSST

日本のリニアモーターカーの開発は1962年にスタートしました。当時の国鉄が10年後に浮上に成功して、日本航空が1974年に実験に成功しているのです。2つの成功がありますが、実は別の技術として進んだからです。日本航空の方法は、ドイツの技術であったトランスラピッドと同じ方式を採っています。常電導リニアと呼ばれる方式であり、国鉄が目指していったのちの超電導リニアとは異なる方法です。

この日本航空のリニアモーターカーは、HSSTという名称が付きました。最高速度は450km/hにもなりましたが、1cmしか浮上することができません。ちょっとした小石があっても事故につながってしまう危うさを持っているのです。超電導リニアモーターカーの場合には、この問題点を踏まえて10cm程度浮上することを目指したのは、反面教師ということになるでしょう。その分だけ開発に費用も掛かっていくことになるのです。

HSSTは、実用化されて万博などで展示走行が行われました。1989年には横浜博で実用営業運転までおこなわれたのです。ですが、現在では愛知県の岡崎公園に展示がしてある状態です。もちろん走行はできません。車体に書き込まれていた鶴のマークも消されており、これが日本航空のものであったこともわからない程度になってしまったのですから残念な末路といえるでしょう。